鑛物趣味の博物館館長の鉱物日記
 館長の「石漬け」の日々をご紹介して参ります。鉱物採集に行ったこと、ミネラルショーや即売会に行ったこと、同好会の例会に参加したこと、館長の一生の財産である石友の皆さんとの交流、普段の生活での何気ない鉱物との出会い、そして石にまつわるニュース的なことを書き綴って参ります。
館長について・・・幼少の頃(小学校低学年)より石集めを始め、鉱物趣味歴約60年超。日本産鉱物標本の収集と鉱物趣味史・大阪府産鉱物研究がライフワーク。「夢」は鉱物博物館。現在、(公財)益富地学会館運営委員、岸和田市立きしわだ自然資料館専門員、日本鉱物科学会・大阪石友会・福岡石の会・鉱物同志会・地質学史懇話会・奈良鉱物研究会・吹田地学会、石川県鉱物同好会、宝恍n学会(事務局)など石に関するいろんなジャンルの所に顔を出しています。詳しくはプロフィールのページへ。
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2025年6月15日(日)
きしわだ自然資料館 百円鉱山
 本日は「きしわだ自然資料館」で開催される「百円鉱山」のお手伝い。
石の説明役だ。会場は殆どが石のビギナーの家族連れの皆さん。
いろんな質問を受けて、出来る限り丁寧に説明したつもりだが伝わったかな?
石は文字通り子どものお小遣いで買える100円がメイン。
誕生石など綺麗な天然石、ルース、隕石、マンモスの牙、アクセサリーなど多彩だ。
商品を作る手間もたいへんだろうな。いつもながら主催されているKhさんの努力に脱帽。
特に今回は無料のガチャや1000円分で使える500円クーポンなどサービス満点。
丁度、公民館のワークショップでお世話になっているWkさんも来館。
思いがけず、夏休みのワークショップの意見交換ができた。
館長はワークショップ向けの天然石、ムーンストーンを購入した。シラーの見えるムーンストーンはなかなか入手困難だとわかった。
昨日は研修で奈良、本日は岸和田、明日は仕事(しかも遅番)と少々お疲れ気味の館長であった。

2025年6月8日(日)
今日は「大阪石フリマ」
 本日は大阪・堺市の堺市産業振興センターで開催されている「大阪石フリマ」へ向かった。
今回も大阪石友会が出展しており、たいへん良心的な価格なので、ここで、公民館のワークショップ用の石を仕入れる。会場は鉱物標本、ルース、アクセサリ等で区分されている。
今回は石だけでなくワークショップのネタ探しも兼ねている。

2025年6月5日(木)
久しぶりの銭原
 本日は「河原の石観察会」の下見で宝怩フ武庫川へ益富地学会館のメンバーに同行させて頂いた。
河原の下見は順調に終わり、その後、チタン鉄鉱で知られる大阪府茨木市の銭原へ行くこととなった。
「銭原」はかつて「直閃石ペグマタイト」と称する特殊な?岩石からチタン鉄鉱の大きな板状結晶を産し、「櫻井鉱物標本」にも記載されているほどの銘柄標本だ。
館長は3回目の訪問だが、かなり産地の状況が変化している。木々がうっそうと茂り、昼なお暗いという表現がピッタリの産地だ。(写真上)
 転石には石英が多くみられ、どうやら従来言われてきたペグマタイトではなくホルンフェルス中の石英の鉱体のようだ。
記録はないが、Ftさんによると、珪石を採掘(試掘?)したのではないか?との事。
この日はチタン鉄鉱は採集できず、僅かに風化した斜方輝石やホルンフェルス中の微細な黒雲母がみられた程度であった。既に昔はあったらしい露頭も姿を消し、ここも「幻の産地」となったようだ。
 それと銭原は棚田でも有名な場所である。(写真下)

2025年5月25日(日)
埼玉県立自然の博物館へ 秩父鉱山の面影

上:紐金が沢山含まれた国宝級標本
下左:大きな毛鉱
下中:博物館の展示
下右:実に美味しかった「くるみ蕎麦」
 最終日は東京から埼玉県秩父まで足を延ばした。目的は埼玉県の名山・秩父鉱山を経営していた株式会社ニッチツが埼玉県に寄贈した秩父鉱山の鉱石標本の見学である。
そのお披露目の展覧会が埼玉県立自然の博物館で開催されているのだ。
これはコレクター必見のコレクションだ。この展覧会が終わると常設の一部の標本を除いて収蔵庫に「お蔵入り」となる。
 特に今回はこの展覧会や標本寄贈、図録の作成に重要な役割をされた石友のYaさんに案内頂くという豪華版だ。数々の見事な標本の内、館長の特に印象に残ったのは、やはり糸金(紐金)だ。大きな母岩にてんこ盛りで付いているもの、長さ10cmに及ぶものなど、正に国宝級標本だ。
 他に毛鉱のノジュールのような形をした大群晶、これまた国宝級の車骨鉱、10cmはあろうかと思う巨大な黄鉄鉱、ピンク色のマンガン方解石大晶、閃亜鉛鉱や磁鉄鉱など鉱石鉱物の超大型標本の数々。流石、鉱山が長年に亘って大切に伝えてきた標本だ。常設展示もかなり力の入った展示だ。
 帰りにご当地名物の「くるみそば」を頂いた。初めての経験であったが、天ぷら共々実に美味しかった。
今回、展示のご案内や標本の解説を頂き、今回の見学を実り多きものにして頂いたいた石友Yaさんに心から感謝致します。どうも有難うございました。またお会い致しましょう。

2025年5月24日(土)
三連戦最大の山場!ミネラルマーケット参戦!
 二日目はミネラルマーケットの出展だ。今回も福岡の石友Hkさんとの共同出展だ。会場はいつも通りの長蛇の列。
やはり国産鉱物の人気は凄い。会場では多くの石友や石人とお会いできた。
Hkさんの出品物である大分県豊栄鉱山の蛍石は初めて見た凄い濃色であった。当然ながらアッという間に売れてしまった。
他にも奈留島のツインなど人気であった。
 一方、館長の出品物はかなり地味なものが多く、どうも売れ行きがイマイチだ。それでも20点ほど販売できた。ご購入頂いた皆さんに感謝。
テーブルが忙しく殆ど他の皆さんの出品物を見る時間は無かったが、偶然に珍しいものを見つけた。(写真右下)
館長憧れの荒川鉱山の黄銅鉱軍配型結晶である。三角銅は何点か持っているが、このタイプは初めてだ。結局、購入品はこの一点のみ。
明日はいよいよ久しぶりの秩父だ。

2025年5月23日(金)
今日から三連戦!先ずは恒例 新宿ショー
 本日から三日間の関東遠征である。今日からの新宿ショー、そして明日はメインイベントのミネラルマーケット出展だ。午後、東京着、会場の住友三角ビルに向かう。
現役の営業マン時代、西新宿のこの辺りが営業テリトリーであった。懐かしい。
 今回は特に買い物の予定はなく、益富地学会館や50年以上の付き合いの大江理工社さんやタケダ鉱物標本さんと談笑。
結局。会場を2時間ほど見て回ったが、特に買い物は無し。
明日に備えて早目に会場を後にした。

2025年5月16日(金)
そして神戸・・・IJK(神戸国際宝飾展)へ
 神戸三ノ宮からポートライナーに乗って、神戸国際宝飾展(IJK)へと向かった。
普段のミネラルショーとは異なったこの道のプロばかりの独特の雰囲気だ。
館長は買い物(高くて手が出ないが)ではなく、石に浸ることが目的であった。
 まずは、出展社の中で唯一の知り合いである「ふしぎ石研究室さん」へ向かう。
ふしぎ石さんはミネラルショーでは二重三重に人だかりができる超人気の出展社さんだ。
ここで暫し、オーナーのKtさんと石談義。石(ルース)もゆっくりと拝見できた。特にアレキサンドライトは凄いカラーチェンジであった。
 約1時間会場を廻って、結構疲れたのでそのまま帰宅。
次のイベントは新宿ショーとミネラルマーケット、そして博物館見学の三連戦である。
なんとか乗り切らねば。

【お知らせ】 6月29日(日)宝塚市立西公民館にて
鉱石ラジオ(ゲルマラジオ)のワークショップを開催します。
 久しぶりに鉱石ラジオのワークショップを開催します。
6月29日(日)の開催で対象は小学生(保護者同伴必須)及び中学生です。鉱石ラジオは送られてきた電波から音楽などの音をとりだす(検波といいます)部分に方鉛鉱や黄鉄鉱などの天然鉱石を利用するものです。
館長も60年前の小学生の頃、電気もないのに音が聞こえた事にビックリして夢中になりました。
音がよく出る部分を探すのは根気の要る作業ですので、まずは半導体でゲルマラジオを作って電子工作を楽しんだ後、技術者でもあるThさんが鉱石で実演します。
デジタル全盛の時代のアナログな体験をお子様たちに楽しませてみませんか。
申込開始は6月7日(土)午前10時からお電話による先着順です。少な目の定員ですので、早めの申込をおすすめ致します。
あっ、言い忘れました。よく聞かれるのですが、宝恷s民以外の方も大歓迎です!
詳しくは以下のURLをクリックしてチラシをご覧ください。以下のリンクからどうぞ

https://www.takarazuka-kominkan.jp/nishi/event/20739/

2025年5月3日(土・祝)
霧箱求めて阪大へ
 石友のThさんに誘われて茨木市にある大阪大学の学園祭「いちょう祭」に出かけた。
別に石を見に出かけたのではなく、阪大の核物理研究センターで行われる「霧箱」実験を見学しに行ったのだ。
霧箱は放射線や宇宙線を観察する(実際に見るのは宇宙線や放射線そのものではなく、その飛んだ航跡である。いわゆる飛行機雲のようなもの)ことができる装置だ。
 以前からThさんとワークショップ化を計画。宇宙線や花崗岩をターゲットに実験を行ってきたが、なかなかうまく行かなかった。勿論、放射性の強いウラントリウム鉱物を使えば簡単ではあるが我がプロジェクトはあくまで、身近な宇宙線と花こう岩であり、これが大前提である。
今回、阪大でその霧箱実験を公開すると聞いて駆け付けた次第。館長は花崗岩(六甲花崗岩と京都大文字山の花崗岩)を持参して実際に霧箱実験をやってもらったが、やはり難しかった。只、ヒントとなることもいくつかあり、これからも諦めずプロジェクトを続けようと思う。

2025年4月26日(土)〜28日(月)
遅ればせながら大阪ショーのご報告
 遅ればせながら大阪ショーのご報告。館長は今回もスタッフとして益富地学会館のテーブルを受け持つ。人気の委託標本が1テーブル分並んだ。館長が面白いと思った標本は褐鉄鉱中に黄鉄鉱の結晶が入ったものであった。(一応)終活中の館長は購入見送り。
 話は前後するが、とにかく初日のオープン1時間前から凄い人出であった。
館長は殆どテーブルに張り付いた状態であったので、他の出品物をあまり見ることができなかった。そのような中、運よく館長の探し求めていた石と出会った。大阪府柏原市芝山産の鉄礬柘榴石であった。この産地をご存じの方はかなりの大阪産鉱物の「通」であろう。
ちょっと高めのお値段であったが、躊躇なく購入。タイプとしては大きさがまるで違うが福島県石川山のものによく似ている。鉱物趣味62年になるが、まだまだ欲しいものが出てくる。

2025年4月22日(火)〜24日(木)
館長、憧れの奥出雲を旅する。鉄学の旅へ。
 館長はあまり映画を観る方ではないが、その館長が最も好きな邦画が「砂の器」だ。
ここでは内容には触れないが、映画の重要な舞台の一つが島根県の奥出雲だ。
ここには随分昔から行きたいと思っていた。いわゆる「聖地巡礼」のようなものだ。
偶々、ヨメが某旅行会社の奥出雲のツアーを見つけた。
有名高級ホテルに泊まるツアーで、お値段もそれなりだが、ここは家族サービスとして清水の舞台から大ジャンプをすることとした。
流石前評判通り、ホテルも素晴らしく、値打はあった。
 さて、館長がこのツアーに興味をもったのは「砂の器」だけではない。
この地域は古来より有名な良質の鉄の産地である。いわゆる「たたら製鉄」だ。
良質の砂鉄と木炭で「たたら」という炉の中で製鉄を行うもので、昔、製鉄作業を行った建屋が今も現存する貴重な場所だ。
ちなみに砂鉄は風化した花崗岩から採取するが、花崗岩はチタン鉄鉱の少ない山陰型でありかなり良質とされる。館長の住まう宝怩ヘ山陽型であり、いわゆる「砂チタン」が多い。
昔の古いブック型標本にも山陰の砂鉄が入っていた。
なかなか単独では来られない場所であり、良い旅行となった。
 また、今回のツアーには有名な足立美術館も含まれていた。
美術作品は言わずもがなであるが流石、庭は素晴らしい。
庭と背後の山々が一体となっている。ここも是非お勧めしたい場所だ。
写真上:現存するたたら製鉄
写真中:一瞬見えた亀嵩駅。聖地巡礼。思ったより小さかった
写真下:見事な足立美術館の庭 背後の山々に溶け込んでいる。

2025年3月16日(日)
「武庫川がっこう」さんの石の勉強会
 宝恷sの武庫川と北部西谷地区の魅力を発信しておられる「武庫川がっこう」さんからのご依頼で武庫川の石の勉強会を開催した。
あいにくの雨で参加者の集まりを心配したが、熱心な方々が集まられ、熱気あふれるセミナーとなった。
まず、室内で武庫川の石について簡単にレクチャーした後、近くの河原に下りて、六甲花崗岩や6〜7千万年前の宝怩ナの火山活動が激しかった時の流紋岩類やジュラ紀の丹波帯の岩石を観察した。雨天での観察であったが、皆さん満足されたようで一安心。

2025年3月7日(金)〜9日(日)
今年も「ミネラルザワールド&石おもしろ会」に出展
 2月は仕事がいっぱい詰まったり、確定申告やら石以外のイベントに忙殺され、石を楽しむ余裕もなく、いきなり3月となった。
 3月最大のイベントは大阪の京セラドーム大阪で開催される「ミネラルザワールド石おもしろ会だ。昨年に引き続き、相棒のTyさんと販売出品。
鉱物マニアはあまり来ない綺麗系の石のイベントであるので、ややこしい標本はやめて、水晶などのペグマタイト鉱物を中心に出展した。売上的には一応、コストは回収できたのでヨシとしよう。

2025年1月26日(日)
きしわだで「百円鉱山」 
大阪府岸和田市のきしわだ自然資料館で「百円鉱山」が行われた。
これはいろんな鉱物や化石が100円、高くても300円くらいで買えるイベントだ。
館長は当館の専門員として来場者の鉱物や化石に関する質問の応対係だ。
多くの親子連れが訪れて、皆さん思い思いに気に入った石を買われていた。

2025年1月19日(日)
益富地学会館交流会
 京都の「みやこめっせ(京都市勧業館)」で益富地学会館の交流会が行われた。
館長は相棒のTyさんと即売会に出展。今回は館長の所蔵品も終活で出品。
ご購入頂きました皆さんに感謝。
館長は石は増やさない方針であるが、足尾鉱山のムクの黄銅鉱に燐灰石が着生した好標本や手稲の自然テルルの良品を入手できた。
肝心の標本販売の方はまずまずという感じだ。

2025年1月9日(木)
鉱物標本 3点アップしました。
往年の鉱山稼行時の標本3点アップしました。鉱山モノです。100年以上前の生野鉱山のビンテージ標本、串木野鉱山の銀鉱、近年まで採掘がおこなわれた北海道の光竜鉱山の佳品です。ご覧下さい。

2025年1月4日(土)
TRAVEL 
-GEMS and MINERALS- in大阪

日本で最も長い商店街、大阪の天神橋筋商店街へ来た。今日はこの商店街の一角で館長の2025年の鉱物ライフが始まるのだ。「TRAVEL −GEMSandMINERALS−in大阪」というイベントで「トラジェム」という略称だ。従って、以降、トラジェムと称する。
館長がおじゃましたのは二日目であったが、初日は凄い人出であったそうだ。
館長は今回初めてこの催しを知ったのだが、スタッフの方に聞いた所、以前から別の場所であったそうだ。トラジェムは以前館長もおじゃました鉱物カフェMineralmuruさんなど三社による天然石の展示即売会である。外国産のクリスタル中心で、館長の蒐集対象からは外れるが、美しい石に十分癒された。