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館長の「石漬け」の日々をご紹介して参ります。鉱物採集に行ったこと、ミネラルショーや即売会に行ったこと、同好会の例会に参加したこと、館長の一生の財産である石友の皆さんとの交流、普段の生活での何気ない鉱物との出会い、そして石にまつわるニュース的なことを書き綴って参ります。 |
館長について・・・幼少の頃(小学校低学年)より石集めを始め、鉱物趣味歴60年超。日本産鉱物標本の収集と鉱物趣味史・大阪府産鉱物研究がライフワーク。「夢」は鉱物博物館。現在、益富地学会館(運営委員)、日本鉱物科学会・大阪石友会・福岡石の会・鉱物同志会・地質学史懇話会・奈良鉱物研究会・吹田地学会、石川県鉱物同好会各会員など石に関するいろんなジャンルの所に顔を出しています。
詳しくはプロフィールのページへ。 |
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2013年12月22日(日)
今年最後の「石の花」 |
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いよいよ今年も残すところあと10日となった。恐らく、今年最後の石のイベントになるであろうOaさんの「石の花」に参加した。
丁度、京都では全国高校駅伝が行われており、烏丸通りは沢山の人で賑わっていた。
さて、益富地学会館に着くと、既に多くの人が来ていた。今回はいつもより人出が多そう。皆さん、ボーナスの直後で、十分な軍資金をお持ちのようだ。関東から九州へ単身赴任中の旧知のTさんも初参戦だ。
定年後、年俸制となった館長はボーナスに縁が無いので、見学のつもりで来た。
本日の目玉標本は蛭川のトパーズだ。良い眼の保養をさせて頂いた。
他には五良津の長いルチル結晶、珍品の別子の水銀安四面銅鉱、館長イチオシのベリル(グラデーションタイプ)など。ベリルはHさんが落札された。おめでとうございます。館長は指をくわえて見ておりました。(写真下)
館長は愛媛県保土野のコランダムを購入した。見つかった時に「日本でルビーが見つかった!」などと大々的にマスコミで発表されたが、とてもルビーといえる代物ではない。どうみても淡紅色のコランダムなのだが、あえて言えば、「ピンクサファイア」かな?
しかしながら、紅色系のコランダムとしては日本産ではかなり綺麗な方であろう。
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それとこの標本の面白い点はコランダムが3cmに亘って脈状に入っていることと、それが標本の裏面まで続いていることだ。今までみてきた粒状やパッチ状に入っているものとは少々様相が異なる。
「ルビー」と云えば「幻の鉱物」として知られる大分県産のルビーの話が昔から有名だ。標本が現存しないので、まさに「幻」である。 |
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2013年12月14日(土)
上洛 |
益富地学会館の運営委員会で上洛した。丁度、会館にYs師匠が来られており、春日鉱山の見事なアクチノ閃石を見せて頂いた。なんと「アタマ付き」の見事なものだ。
そして、師匠から先日、東京でY先生から頂いた菱マンガン鉱について、「あれはええもんや!」とお墨付きを頂いた。
メッチャ気を良くした館長であった。
更に、石友から「NaMn6Al3(SO4)2(OH)18・12H2O」という組成の鉱物標本を頂いた。
まだ分析していないので「・・・様鉱物」という事になるが、特徴的な外観は一致している。石友には分析するように働きかけた。確定すれば新産地である。
他に大阪府初産のモナズ石も頂いた。石友に感謝。
さて、来年2月に行われる「石ふしぎゼミ」で館長がお話をすることになった。
よし!このテーマで行こう・・・とあるテーマを思いついたが、帰宅して確認すると、このテーマは以前にやっていたのだ。
ちょっと物忘れが激しすぎるなぁ。 |
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2013年12月6日(金)〜7日(土)
恒例 池袋ショーへ。思わぬ収穫に驚く! |
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今年最後の大型イベント、池袋ショー(東京ミネラルショー)である。
館長は初日からの参加であったが、今回もたいへん多くの来場者で賑わっていた。二日間だけの参加であったが、全国の多くの同好にお会いできた。
鉱物標本は館長の琴線に触れるものには出会えなかったが、石漬けの至福の時間を過ごせた。チェックした鉱物では、日本鉱物誌第三版所載の新潟県北越鉱山のルソン銅鉱があったが、熟慮の末、購入には至らず。
また、USAの業者のテーブルにはクランツのラベルが付いた岐阜県苗木の数cmのトパーズがあった。恐らく明治のものだろう。里帰り品はこの程度。
国産鉱物の多いブースでは山梨県黒平の大きなトパーズがあったが購入に至らず。
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更に別のブースでは、両手で持たなければならない程の巨大な北投石が出品されており、年輪模様も美しくこれには館長もビックリ。
館長は一点くらいは購入したいと思い、大好物のルビーシルバーを探したが、これと言ったものは無く、今回の池袋ショーはボウズかな?と思っていたが、会場の外で、意外な展開となった。
初日の夕刻、一足先に会場を後にして地質学史関連の方々と懇親会を行った。鉱物ではなく、地質学史や鉱物史の話で盛り上がったが、館長は持参した昔のラベルコレクションを披露した。館長自慢の和田維四郎のラベルの他、篠本二郎、比企忠、長島乙吉等の著名人のラベルを酒の肴に、楽しい時間を過ごせた。
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その時、古生物が御専門のY先生から「私は鉱物には興味が無いので、良かったらあげます」と言われて、エアキャップ(いわゆるプチプチ)に包まった石を頂いた。
「何かな?」と思って、開けてビックリ!北海道稲倉石鉱山産の鍾乳状の菱マンガン鉱であった。太さ約5cm、長さ約9cmほどの円柱状の”鍾乳石”で、柱面は全て1cm程度の濃いピンクの菱マンガン鉱の菱面体結晶で隙間無くビッシリと覆われている逸品であった。(写真左)
今、このレベルのモノを買おうと思っても、まずモノが無い。鉱山稼行中でも希少品であっただろう。直径から推測すると、長さ数十cmに及ぶ、さぞかし立派なマンガン鍾乳石であったのだろう。色は稲倉石産としては濃色で実に綺麗なピンクだ。
思わぬ(少し早めの)クリスマスプレゼントに飛び上がりそうになった館長であった。
まさか、こんな逸品を頂けるとは・・・。Y先生に感謝、感謝。家宝に致します。
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また、同席された石友Hkさんからは明治時代の金石舎のカタログを見せてもらった。これは貴重品だ。
しかも、なんと今から二十年程前に館長の準地元である神戸市内の古書店で見つけられたとか。館長もよく知っている三宮の古書店であるが、まさか、そのようなものがあるとは思いもよらない。Hkさんの眼力に脱帽である。
二日目も会場へ駆けつけてくれた元同僚や石友と楽しい時間を過ごすことが出来た。今回は予期せぬ大収穫に満足の館長であった。
さぁ、今年も残す所、あと僅か。石のイベントも今年は「石の花」を残すのみとなった。
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2013年11月28日(木)
トパーズ二題・・・「ミネラ」No.26発行とテレビドラマ「田上トパーズ」 |
本日、雑誌「ミネラ」26号が発行された。特集はトパーズ。
今回、初めて館長は「ミネラ」に拙稿を寄稿させて頂いた。「ミネラ」としてはちょっと堅苦しい内容だったかな?
さて、石友Mmさんのブログや友人のTyさんから連絡を頂いたのだが、「田上トパーズ」という題名のテレビドラマが放映されるそうだ。因みに、「田上」は”たなかみ”と読むのが正しい。
番組の詳細はコチラでご覧頂きたい。
NHK大津放送局の制作だそうであるが、館長にとって稀に見るインパクトのある題名やなぁ・・・。
ドラマの中でトパーズがどのように取り上げられるのか興味津々である。 |
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2013年11月23日(土)
ルビーシルバーに魅せられて |
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コムロさんの即売会に参戦した。大阪発の高速バスの出発時間が早くなったので、自宅へ着替えに戻ることが出来ず、会社の帰りに東京に寄る格好となった。
会社を出た後、H百貨店のイベントで友人Tさんの息子さんのHipHopのグループがライブをやっているので立ち寄り、その後、東京へ移動ということになった。
今回のコムロさんの即売会の目玉は明治時代の院内鉱山の銀鉱物と北海道三恵鉱山のマンガンや亜鉛の鉱物である。いずれも現在ではまず入手困難な逸品揃いで鉱山モノマニアとしては見逃せない。三恵は試掘で終わったヤマなので、あまり標本は残っておらず、今回の標本は貴重品だ。
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しかし、館長のターゲットはいずれでもない。
前回逃した生野鉱山産濃紅銀鉱への再挑戦なのだ。リベンジである。 朝8時過ぎにコムロさんへ行くと、もう数人の常連が来ていた。
館長の従兄のFm君も駆けつけてきていた。皆さんのターゲットが気にかかる。
まず、出品物の下見が始まった。館長は目的の濃紅銀鉱をチェックする。
結晶こそ無いが、かなりリッチな塊だ。金香瀬産の相当古い標本で独特のギラッとした光沢と重量感がなんとも言えない。
「ルビーシルバー」に魅入られた館長としては是非欲しい標本だが、館長には「籤運の異常な悪さ」という大きな壁が常に立ちはだかるのだ。
濃紅銀鉱を見た後、同じ陳列ケースの少し奥に角箱に入った見たことの無い白っぽい石があるのに気がついた。
何かな?と手にとってみると、何と茨城県雪入の超稀産鉱物のウロー石(Hureaulite Mn5(HPO4)2(PO4)2・4H2O)だ。 |
これは昨年の池袋ショーで初めて見たが、1cmにも満たない(・・・と記憶している)小さな標本が三万円以上もしていた。
館長が躊躇している内に、アッという間に売れたのだ。
それが今回、遥かに立派な標本が殆ど変わらない値段で出ている・・・。
しかもベリルまで付いている。
ウロー石以外にも珍しい燐酸塩鉱物が色々付いていそうだ。館長の雪入の燐酸塩鉱物コレクションに加えたい・・・。
ここにきて、絶対本命の生野の濃紅銀鉱と頭の中で天秤にかけ始めた。
どっちも欲しい・・・。来場者の間では既にウロー石が話題になり始めた。
皆さんからはドラフト1位の声も聞こえ始めた。
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これは無理や・・・。やはり館長はウロー石は諦めて、当初の計画通り、生野の濃紅銀鉱一本絞った。後は運を天に任せるしかない。
他には院内の濃紅銀鉱や脆銀鉱、生野の生野鉱や自然銀、マチルダ鉱、奥戸の硫砒銅鉱母岩付、貴重品の尾小屋の自然銅、三恵の菱マンガン鉱、大森の自然銀の見える”福石”、尾去沢のコントラスト抜群のブロシャン銅鉱など館長はチェックしたが、まず、どれも早々に売れてしまうだろう。
最終的には20人の方々が集まり、いつも通りの抽選となった。館長が籤を引く・・・緊張の一瞬だ。
「エッ、ウソ、何コレ?」またまた、唖然、愕然。
今回も館長の籤運の悪さが見事に発揮された。18番目である。過去、最も悪かった一昨年の最下位に次ぐ悪さだ。
もうショックを通り越して、またか・・・という感じである。もう諦めるより仕方が無い。
籤順で標本の選択が進み、遂に館長の番が来た。店内に入り、展示ケースを見ると、運良く生野の濃紅銀鉱が残っているではないか!周囲の石は殆ど売れていたのに・・・。今回は参加者が殆ど院内の石が目的であったのが幸いしたようだ。
しかし、最近、このパターンが続くよなぁ。館長の好みは皆さんと明らかに異なっているようだ。
店の外へ出ると、ウロー石は売れたようだ・・・との声が周囲から聞こえた。これは仕方がないなぁ。本命の生野の濃紅銀鉱が手に入っただけでヨシとしよう。
そして、全員の第一回選択が終わり、フリーの時間となった。一斉に全員が店内になだれ込む。館長も後からついていく。
そして、展示ケースを何気なく見ると、なんと、あのウロー石が残っているではないか!
館長は必死になってウロー石を確保。外国産には遥かに及ばないがピンクの細かな結晶が綺麗だ。
これで本日は終了。今回の点数は勿論100点だ。
余裕の出た館長は他の同好との話も弾む。あまり喜びすぎて、充電中の携帯を店内に置き忘れて出てしまった。
幸い地下鉄に乗った直後に思い出して取りに戻り、事なきを得た。「好事魔多し」とはこの事か。冷や汗ものだ。
帰りは高速バスの昼特急で帰ったが、途中で二回も渋滞につかまり、危うく0泊3日の旅になるところだった。
館長のルビーシルバーに魅せられた旅は続く。 |
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2013年11月16日(土)
残念! |
今日、吹田地学会から残念な報告があった。
今年の1月に見学に行った「豊中市少路の大阪層群の露頭」が、遂に消滅したそうだ。近隣に住む石友に確認した所、間違いないとの事。
既に、消滅は時間の問題ではあったが・・・。
1月の見学会は「これで見納めになるかも・・・」という事で企画されたものだけに、覚悟はしていたが、本当に無くなると実に寂しい。
大都市近郊で、且つ住宅地のど真ん中にあっただけに、考えようによっては今まで残っていたこと自体が奇跡的であったかもしれない。
館長がその時に採集した鉄明礬石?とアルノーゲン(毛礬)は本当に「絶産標本」になってしまった。
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在りし日の少路の大阪層群露頭 |
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千里丘陵周辺では、あと数ヶ所、大阪層群の露頭が残っている。大阪府全体を見渡しても露頭が残っている場所はたいへん少ない。色々難しい問題はあるかと思うが、可能な限り残してほしいものだ。 |
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2013年11月13日(水)〜14日(木)
43年ぶりに高知へ |
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数年ぶりの四国出張である。新幹線で岡山まで行き、そこから”特急しおかぜ”で瀬戸大橋を通って松山に入った。結構、長旅であった。
松山駅で四国担当の営業マンと合流し、商談を終えた後、高知へ向かう。
流石に高知まで遠い。高知へ着いた頃はすっかり暗くなっていた。
高知へ来たのは実に43年ぶりだ。高校卒業直後に親友のK君を誘って四国旅行に出かけた。岡山から宇高連絡線に乗って高松へ。
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徳島(眉山へルチルを探しに行ったが、情報も無く当然ボウズ)〜大歩危小歩危で川下り〜鍾乳洞のある秘湯、若宮温泉〜龍ケ洞〜高知(桂浜他)観光という、浪人生活を控えた、気ままな旅であった。懐かしい・・・。
さて、順調に高知での最後の商談を終えた後、帰り際にロビーの隅に石のようなものが展示ケースに入っているのに気が付いた。「土器かな?」と思って近づくと、なんと化石であった。
お客様によると、この化石は工場を作る時に見つかったものだそうだ。白亜紀のアンモナイトやシダ類、ウニの化石であった。お客様に許可を頂いて、記念に写真を撮らせて頂いた。
そうや!思い出したゾ・・・。このあたりが有名な植物化石産地だという事を思い出した。
館長は鉱物コレクターなので、化石には殆ど関心が無かったが、石友会のベテラン会員であったSkさん(故人)が、この植物群の化石を精力的に採集、研究されていたのだった。
趣味家としては、このように化石が大事に保存展示されている事が嬉しい。お客様に感謝。
帰りは高知駅から”特急南風”で岡山駅に戻る。ディーゼルの汽車は久しぶりやなぁ。
途中の車窓からは懐かしい大歩危・小歩危の絶景が見られた。遠目にも緑色の結晶片岩が綺麗だ。
ここをまだ十代の館長が通ったのだ。それが今や還暦過ぎ・・・。時の経つのは早いなぁ。瀬戸大橋から見る瀬戸内海の島々も絶景である。
長旅で疲れたが、今回の出張は所期の目的が達せられ、石との意外な出会いもあり、気分を良くした館長であった。 |
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2013年11月11日(月)
大琥珀展 |
「ロシア国立エカテリーナ宮殿博物館『琥珀の間』復元完成10周年記念」として大阪の百貨店で「大琥珀展」が開催されている。(11/12で終了しました)
明日12日が最終日なので本日は残業をいつもより早めに切り上げて、その百貨店に立ち寄った。
館長の通勤ルートの途中にあるので、たいへん都合が良い。
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会場には見事な工芸品や多数のアクセサリーが展示されていた。「虫入りコハク」だけのコーナーもあって、鉱物コレクターの館長も楽しめる内容だった。
「原石は無いかな・・・」と会場内を探すと、ちゃんと原石のコーナーが設けられていた。
ポーランド産、ウクライナ産、イタリア産などの海外産地に混じって、「朝ドラ」ですっかり有名に?なった岩手県久慈産と北海道三笠産の国産コハクが展示されていた。
なかなか充実した内容であったが、欲を言えば、一週間の短い開催期間ではもったいない気がする。
また、どこかで開催して欲しいと願う館長であった。 |
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2013年11月3日(日)
石のフリーマーケット |
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昨日の益富地学会館の運営委員会に続いて、本日は「石のフリーマーケット」で上洛した。
さすがに二日続けての石のイベントにヨメの視線は厳しい。
まぁ、今回は(今回も?)連休直前の1日に32回目の結婚記念日を二人でお祝いした事で許してもらおう。
さて、京都ショーの会場で精力的にチラシを配るなど前宣伝をやったが、お天気が少々ヤバイ。午前中はまずまずの人出であったが、昼ごろから雨が降り出し、残念ながら午後は失速。
但し、今回は新顔の出展者が二組いらっしゃったので、その点は嬉しい。
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水晶・ガーネットなどキレイ系、鉱山モノ、二次鉱物、廉価路線、オパール専門、マンガン専門、古典標本、採れたての鉱物など盛り沢山の内容であったので、ご来場者には満足いただけたかと思う。
その点は「石のフリーマーケット」発案者としては一安心。出展者の皆さんの売り上げも良かったようだが、館長の売り上げはイマイチであった。来年の交流会での即売に向けて反省せねばならない。
帰りにいつも通り、錦市場に寄ったが、気候もよくなり、三連休のこともあって沢山の観光客で賑わっていた。
館長はお土産にお約束の田中鶏卵の「出汁巻き玉子焼き」を買ったが、ここも長い行列だ。
玉子焼きの実演の見事な職人技に感嘆しきりの館長であった。 |
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2013年10月21日(月)〜22日(火)
久々の北陸出張 |
ここしばらく足元の仕事が忙しく、久々の北陸出張だ。
その為、懸案が貯まって、今回は一日半で8社のお客様と商談を行うという強行軍になった。
北陸担当の営業マンと福井県内の駅で合流した直後、お客様から電話がかかった。急な会議で面談時間の先延ばしの依頼が入った。タイトなスケジュールなのでこれは困った。・・・と思っても致し方ないし、今から動ける範囲内で他のお客様は居ないし・・・・。仕方なくお客様へ行く途中の「東尋坊」に立ち寄って、駐車場で時間待ちをすることになった。
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東尋坊は子供の時以来、二回目の訪問だ。この日は絶好の天気で、海も穏やか。多くの観光客で賑わっていた。とにかく柱状節理が見事だ。
昔、ここに沢山の鉱物を置いている土産物屋さんがあったなぁ・・・と辺りを探すも、そのような店は見つけられなかった。
その後、予定通り、福井・石川県下で三件の大事な商談を済ませ、金沢市内へ入った頃はすっかり暗くなっていた。
定宿でチェックインした後、大急ぎで金沢駅前にある鉱物標本店「石の華」へおじゃました。店主のMmさんと弊店間際まで石談を楽しむ。
話題は石川県倉谷鉱山の鉱物だ。倉谷鉱山は石川県では尾小屋鉱山と共に有名な鉱山であるが、標本と情報が極端に少ない。そこでMmさんから宿題を頂いた。
今、別の方面からも宿題を二件頂いている。仕事も忙しいので、なかなか時間と精神的な余裕が無く、厳しいが頼って頂けるのも有難い。公私共頑張ろう。
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翌日は石川県内で朝イチの仕事を済ませた後、富山市へ。
富山ではあるお客様で予期せぬ成果があり、気をよくした館長であった。
それから富山大学へ向かう。
そこでなんと、大学の一角で、思いがけない鉱物標本展示との遭遇!。(写真中)
後で聞くと、明治時代の旧制高等学校当時の鉱物標本とか。
展示品は尾小屋鉱山の黄銅鉱(塊状 写真下)、神岡鉱山の方解石群晶、富山県産の月長石を含む流紋岩、大きな石墨の塊(高清水?千野谷鉱山?)や多数の化石があった。マニア受けする標本ではないが、かなり時代を感じさせる標本だ。
先日の京都ショーから続いて古き佳き時代にタイムスリップした館長であった。 |
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2013年10月12日(土)〜14日(月・祝)
京都ショー 京大110年の見事な標本に館長感嘆 |
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待望の京都ショーである。館長はこの京都ショーを心待ちにしていた。
その理由は特別展示である。京都大学の110年に亘る秘蔵標本が出品されるのだ。期待通りの逸品揃いであった。
まず、何といっても市之川鉱山の輝安鉱。圧巻は幅60cmはある輝安鉱の群晶だ。殆ど輝安鉱のみからなる見事なものだ。輝安鉱はこの大型標本を含めて全部で4個あったが、いずれも保存状態が頗る良い。かなり劣化しやすい鉱物だけに大事に保管されてきたのだろう。
ご存知の通り、京都は奈良と共に戦災を受けなかった。その為、大量の標本を疎開させる必要もなく損傷を受けることが無かったのが、コレクションの状態の良い大きな要因のようだ。
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流石、旧帝大標本は違うな・・・。
他に、古典派コレクターを感動させたものとして次のようなものがあった。寄贈品もあるが、地元だけに昔の島津標本や当時は極めて高価であったであろう、ドイツのクランツ商会標本も多い。
金峯山産緑柱石・・・長さ5pはあったと思う。青味がかった緑色の結晶で素晴らしい。
芹ケ野鉱山産自然金・・・山ケ野タイプの見事な密集したトジ金。館長垂涎の逸品だ。
乙女鉱山産日本式双晶・・・両翼20pの超大型双晶。大きさ的にはこれ以上のものは何点か見ているが、この標本は左右のバランスが絶妙だ。
橋立鉱山産自然金・・・東大標本に匹敵する見事なもの。母岩に大きさがあり迫力十分。白い石英母岩に黄金が映えて美しい。
田上山産トパーズ・・・15pはあろうかと思う大きな結晶。色が濃い目のブルー透明で美しい。この色は田上ならでは。
乙女鉱山産マネバッハ式双晶・・・前回公開時の館長一押し標本。再会が嬉しい。結晶模型のようにバランスが良い。
雨塚山産紫水晶・・・色と大きさ(10p?)が凄い。石亭珍蔵二十一種の貯水紫水晶に対抗しうる標本だ。
他に尾平ハジカミの斧石大型標本、土呂久のダンブリ石群晶、鳥取県藤屋の見事なアメジスト(世界的に有名な韓国産に匹敵するのではないか)、仏性寺鉱山の巨大な両盤!の輝水鉛鉱鉱脈標本、生野鉱山の大型自然蒼鉛など枚挙に暇が無い。
また、標本には貴重なラベルも添付されており、特に旧制第三高等学校のラベルは貴重である。島津製作所標本部やドイツのクランツ商会のラベルの他フライベルグ鉱山学校のラベルもあった。
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さて、今回の館長の成果であるが、予期せず国産紫水晶の一級標本が入手出来た。
1p前後の結晶が多数集まった、大きさ6cm程のトッコであるが、紫水晶が韓国タイプの濃紫色透明で、テリも十分で実に美しい。
まず、国産ではお目にかかれないタイプだ。色だけみれば、韓国産やウルグアイ産といっても通用しそう。
もう一点は同じ産地のアメジスト単晶で、6cm程もある両頭式である。
背面が母岩に付いていた為だろうか不完全ではあるが迫力満点だ。
財布にかなり厳しいお値段ではあったが、もう入手は不可能かと思うので散財した。
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それと群馬県天沼鉱山の自然金もようやく入手。市場に沢山出回っているので、それほど魅力は感じなかったが、遠目にも判る肉眼金が2個付いて1,000円はお得だ。
これらの一級標本が展示会の終盤まで残っていたのが不思議。まさに残り福だ。
また、石友Mtさんからは大阪府川浦鉱山の青鉛鉱と白鉛鉱の組み合わさった標本を、Taさんからは大阪府新産地の高師小僧を頂いた。お二人に感謝。販売品では新鉱物・肥前石もあったが、こちらはパスした。
・・・という事で楽しい三日間はアッという間に終わってしまった。次は11月3日(日)の益富地学会館での「石のフリーマケット」である。どんな鉱物と巡り合えるか・・・。こちらも楽しみである。 |
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2013年9月8日(日)
石の花 |
二日連続の益富地学会館。前日は運営委員会であった。いよいよ京都ショーの準備も終盤に入ってきた。館長は今年も益富コーナーを受け持つこととなった。特別展示ではは京都大学110年に及ぶ秘蔵の標本が展示される。
これは鉱物コレクターとしては必見であろう。沢山のご来場をお願いしたい。
さて、今日はOaさんの「石の花」。今回は蛭川村の緑柱石とベルトラン石が目玉。館長は特に緑柱石に注目。館長が是非欲しかった緑柱石がオークションで出品された。小品であるがグラデーションが実に美しい逸品であった。迷いに迷った結果、残念ながら回避した。
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結局、購入したのは蛭川村の母岩付き蛍石。館長の財布には決して優しい金額ではなかったが、以前から欲しかった標本であったので、今年初、恐らく最後の「清水の舞台からの大ジャンプ」であった。ボーナスをもらっていた頃が懐かしい・・・。
ゲス板の上の長石の結晶と共に緑色の完晶に近い2cmに及ぶ結晶と1.5cmの結晶が二個鎮座している。
Oaさん曰くご自身のコレクションの中で蛭川の蛍石としてはbPのものだそうだ。
確かに館長が今まで見てきた標本の中でもこれほどのものは無かった。恐らく特級品であろう。他には薬研山のサファイア、田口鉱山のヘイトマン石などの出品があった。 |
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2013年8月24日(土)
名古屋ショー |
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本日(8月24日)は館長にとっての8月唯一の石のイベント、名古屋ショーである。開場30分前に吹上ホールの会場に着いたが、既に数百人の長蛇の列。
開場後、とりあえず会場内をサッと流した後、顔馴染みの京都のメンバーや福岡石の会のHkさん、無名会のTyさんとTkさん、岡山のTmさん、遥々鹿児島からのMさん、大阪石友会のメンバー、石川県鉱物同好会のMmさん等多くの石友の皆さんと石談で楽しい時間を過ごさせて頂いた。
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京都の著名コレクターIhさんからは、故櫻井欽一先生の生家である鳥料理「ぼたん」の団扇を頂いた。
今や珍しい竹と紙の団扇で貴重品の上、なかなか粋である。
さて、肝心の標本購入は残念ながら今回も無し。新鉱物・伊勢鉱や白水雲母の他、ロウェ石、カルシボラ石等布賀の新産鉱物、藤屋のアメジストなどアマチュアの出品が多い展示会だけに興味深い鉱物も多数あったが購入に至らず。
今回も我が財布は緩まず。
結局、中尾潮忍先生のコレクション図録とミネラ最新号のみ購入。館長は決戦に向けて軍資金を確保しておく狙いもあるので、支出は押えた。特別展示では中尾先生の手稲鉱山の鶏冠石と田口鉱山のパイマンは見事であった。
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2013年7月28日(日)
大阪石友会総会 |
本日は大阪石友会の総会である。15名の会員が大阪・長居の大阪市立自然史博物館に集合した。
総会議事の後、館長が仰せつかっている「50周年記念誌」について進捗報告。我が大阪石友会は今年の11月で満50周年を迎える。しかし、定年後も公私共に多忙でなかなか思うように進まず、51周年記念になる懸念も・・・。
その後、野外例会の候補地について意見交換を行った。乱掘による産地消滅や立入禁止、採集禁止で多人数で行ける場所が無く難航。結局、海岸や河川での採集に落ち着きそうだ。
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例会のお楽しみ「万華鏡頒布」 |
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総会の最後を締めくくるのが標本頒布の「万華鏡」。今回も会員有志から多数の標本提供があった。
「あみだくじ」で順番を決めたが、館長は15人中、第7位。
くじ運は相変わらずパッとしないな。それでもNHKの朝ドラで一躍有名?になった岩手県久慈のコハクをゲットした。
「朝ドラ大好き、鉱物無関心」のヨメが「岩手でコハク採れるんかぁ?」と言ったくらいだから、「久慈のコハク」は全国区だね。 |
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2013年7月27(土)
180年前の旧家訪問。古文書の解読に挑戦! |
旧家に伝わる明治時代の鉱山の道具 |
本日は大阪府池田市内に在る江戸時代の旧家を訪問した。
天保4年(1833年)に建てられたというから実に180年前のお宅である。
天保4年といえば木戸孝允(桂小五郎)の生まれた年だ。たいへん歴史のある御家である。
・・・と言っても館長の訪問目的は歴史探訪や建物探訪ではない。
館長の行く所、常に「石」在りだ。
今回は池田市内の自然愛好団体のIkさんとMkさんにお世話頂いての訪問である。
この旧家は代々この地域の庄屋や村長を勤めてこられた格式ある家で、立派な蔵があり、多数の古文書や古民具が保管されている。
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ご先祖が池田市の有名な鉱山である秦野鉱山の鉱山主とも繋がりがあり、鉱山に関する古文書が遺されているのだ。
更に、古文書以外に、昔の(恐らく明治時代)の秦野鉱山の鉱石が伝えられている。
鉱石は若干のスカルン鉱物(緑簾石?)を含むが、殆どムクの鉛亜鉛鉱で、近年の鉱山跡ではまず見ることの無い高品位の鉱石だ。昔はこのような鉱石を掘っていたのだなぁ。他に実際に鉱山で採掘に使われた「せっとう」(鉱石採掘用のハンマー)等の鉱山用具や古民具も見せていただいた。
秦野鉱山は鉱物ファンには北摂地域では知られた鉱山であるが、一方、沿革のよく判らない鉱山でもある。
しかし、今回の調査で興味深い新事実もいくつか判明した。意外な記録もあった。その内容は館長のライフワークである大阪府産鉱物を纏める中で公開の予定である。(だいぶ先になるが)乞うご期待!。
折角のお休みの日にも拘らず、長時間のご対応頂いた当家の主であるKさんと今回の訪問の仲介の労をとって頂いた同好会のIkさん、Mkさんに深く感謝申し上げます。 |
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2013年7月14日(日)
住宅地で意外な水晶観察
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連日の猛暑に体調不良が加わり、三連休初日は家でジッとしていたが、今日は友人のご自宅を訪問した。
友人のご自宅は西宮の山手にあり、丁度、六甲山の東の端にあたる。
従って、ご近所で家が建つと、基礎工事の段階で長石が綺麗なピンク色をした六甲花崗岩、いわゆる「御影石」が露出するのだ。
訪問のついでに石友のご近所で、前に見た(花崗岩が露出していた)宅地造成の工事現場に立ち寄った。
工事はすっかり終わって、完全な平地になっていたが、現場の端っこに工事中に出た六甲花崗岩の丸石の大塊が沢山置かれていた。
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六甲山では花崗岩の風化によって丸石となって土中に埋まっているのだ。
岩体を商業採掘されていない現在では、土中から掘り出した丸石を切り出して、「本御影」として石材に利用されている。長年、土中に埋っていた為、内部まで風化が進んでいるものも多く、石材として利用できる「本御影」はかなりの貴重品だそうだ。 さて、何気なく丸石の表面を見ていると、なんと1pくらいの小さなものだが、煙水晶が数本立っているのだ。
「ペグマタイトや!」。小さいが長石や雲母も見られ、立派なペグマタイトだ。この石が蛭川などの有名産地に転がっておれば、誰も見向きしないレベルだろうが、六甲山、しかも西宮市の住宅地産ということで、俄然、輝いて見える。
水晶との意外な出会いで、暑さも忘れ、かなり気分を良くした館長であった。 |
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2013年7月6日(土)
上洛 |
益富地学会館運営委員会に出席の為上洛した。しかし、暑いわ。特に夏の京都は・・・。
汗だくで会館に着くと既に多数の委員が来ており、石談に花が咲いていた。
そこで、石友から素晴らしい標本のプレゼント。なんと、大阪府産の鋭錐石入り水晶だ!
水晶は3cmオーバー有り、ほぼ無色透明。乙女鉱山や八幡山産といっても十分通りそうなほど綺麗な水晶だ。
他にも同じく珍しい大阪府産の紫蘇輝石や複屈折が観察出来るほど透明度の高い方解石も。方解石には結晶面も数面あり、大阪府産の方解石としては破格のグレードだ。
明後日、誕生日を迎える館長にとっては少し早めのバースデープレゼントとなった。石友に感謝、感謝。
さて、今日の運営委員会には明日の会館でのセミナーの講師として上洛されていた、当館の顧問でもある加藤昭先生(国立科博名誉研究員)も出席された。
加藤先生には運営委員会の会議はどのように映っただろうか。感想をお聞きしてみたかったなぁ。
運営委員会では京都ショーの話題も出た。三ヶ月後に控えた今年の京都ショーも乞うご期待。
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2013年7月4日(木)
館長からのお知らせ更新 名古屋ショー |
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「館長からのお知らせ」を更新しました。8月の名古屋ショーのお知らせです。
名古屋ショーは、もう35回目になるんですね。新宿ショーが今年26回、大阪ショーが19回であった事、今年これから、京都ショーが25回目、池袋ショーが22回目を迎えることを考えると、たいへん歴史のある催しですね。
名古屋ショーはアマチュアやセミプロの出展が多いだけに珍品に巡り合えるチャンスです。
館長も勿論、朝イチで参加します。鉱物ファンの皆様にお会いできることを楽しみにしております。
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2013年6月22日(土)
新湯(立山)が天然記念物に! |
館長の悩みの種の一つに「腰痛」がある。これが突然やってくるので始末に悪い。かつて、海外旅行に出発する前日に現れたり、出張中など、予兆も無く、突然現れる。それが昨日の朝、突如現れた。
しかも、今まさに会社へ行こうとバッグを持った時だ。若干、前かがみにはなったが、腰に負担のかかるような姿勢ではなかった。
今まで経験した事のないような、突き刺すようなズキンとした強烈な痛みだ。
還暦を過ぎたら、痛みの質も変わるのか・・・初めて経験するレベルの痛みに、しばらく動けなくなった。
急遽、腰痛用のコルセットを着用して、一旦、玄関を出るも、数メートル歩いただけで、前に進めず敢え無くリタイヤ。
その日は特に顧客とのアポイントや喫緊の仕事が無かったので、「傷病では休まないことをモットーとしている」館長ではあるが、歩けない以上どうしようもないので、止む無く休ませてもらった。
そして、本日、だいぶ楽になったので、予定通り、高校時代の恩師であるAk先生のご自宅を訪問した。
実は今月初めに40数年ぶりに同窓会があったのだが、館長は新宿ショーの先約があったので、残念ながら欠席させて頂いた。
そこで、近況報告に訪問したのだが、今年85歳になられる先生は矍鑠(かくしゃく)としておられ、昔の面影も残って、益々お元気で安心した。高校時代の懐かしいお話しに花が咲き、元気を頂いた。
それにしても今まで多数の生徒を教えてこられたのに、個々の卒業生の事や当時の出来事を実によく覚えておられる。
館長もこのような85歳になりたいものだ。また、先生から昔、先生のご長男も石に興味を持っていたと伺った。そう言えば、高校生の時に聞いた記憶がある。その息子さんは今、放送業界で大活躍されているとの事だ。
さて、本題である。本日の大きなニュースは何といっても富士山の「世界遺産」登録であろう。
但し、鉱物コレクターの館長にとって「富士山」は別の意味もある。今でこそ国内で産地が数ヶ所見つかっており稀産鉱物と言えなくなったが、かつては本邦では珍しい「自然鉄」が見つかっていたのだった。
自然鉄については「幻の鉱物」として佐賀県西ケ岳のものが取り上げられるが、こちらはあくまでも「幻」である。
富士山の自然鉄は是非欲しい標本だったが入手も困難な標本であった。
その標本が、亡くなられた有名コレクターM氏の遺品コレクションにあり、某標本業者から一旦売りに出たのだ。
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すぐに「欲しい!」と申し出たが、某著名老鉱物コレクターが所望されているので、そっちに渡したいとの事で、泣く泣く断念した。
その後、その著名コレクターは亡くなられた。恐らく、その貴重な富士山の自然鉄の標本は他の夥しいコレクションと共に、余程の事が無い限り、もう世に出ることはないだろう。残念でならない。せめて、見たかったなぁ。
更に本題である。朝刊に天然記念物答申のニュースがあったが、その中に富山県立山新湯の玉滴石産地があった。
行き着くのも大変な産地で、又、大昔の産地でもあり、行ったから採れるものでもないが、産地としての天然記念物指定であるので、たいへん意義深いと思う。
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上の写真は三菱和田標本中の見事な新湯産の玉滴石だ。生野鉱物館には展示されていなかったが、館長は二回実物を見ている。
館長に和田標本のベスト10を挙げろと言われれば、必ず上位に入る垂涎の逸品である。見事だ!しかし、この“国宝級”標本も一般公開されていないので、「幻」といえるだろう。 |
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2013年6月20日(木)
外国産組標本を頂く |
会社から帰宅すると、鉱物趣味の大先輩である関東のTyさんから荷物が届いていた。
館長のブック型標本蒐集をご存知のTyさんが外国製の組標本を送って下さったのだ。標本は全部で大小4点あり、アメリカ、ブラジル、オーストラリア、台湾のものだ。
アメリカとオーストラリアのものは台紙に標本を直接貼ったもので、台湾とブラジルのものは薄いプラスチックのケースに綺麗にディスプレイされている。
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実は館長が今を去る三十数年前に新婚旅行先のニュージーランドで買ったものも、やはり台紙に貼ったものだ。組標本にもお国柄があるようで興味深い。
台湾産組標本の外観は一見、お土産品的な感じであるが、魚眼石やチタン鉄鉱、ドロマイト、電気石、閃長岩など一寸マニアックな鉱物も入っている。ここに澎湖島の文石や金爪石の硫砒銅鉱、北投温泉の北投石、馬武督のジルコン、七星山の角閃石、大屯硫黄などからいくつか入っておれば言うことがないが、ちょっと贅沢かな。
更には「台湾岩」という聞きなれない岩石も。初めて見る岩石名だが、調べてみると一部がガラス質の玄武岩で,ラブラドライトと橄欖(かんらん)石の斑晶を5〜18%くらい含む岩石だそうだ。
アメリカのものにはマリポサイト(クロム雲母)や紅雲母も入っており、なかなか充実した内容だ。
日本のようにブック型標本として、小学校や中学校での教育を目的として升目に仕切った箱に色々な種類のほぼ揃ったサイズの標本を収納して、名称や産地、用途など詳しい情報を付けるのは世界的に珍しいのかもしれない。
長島乙吉先生の御著書によると、日本でも明治時代の頃は台紙に標本を直接貼っていたようで、結構たいへんな作業であったそうだ。そこで、長島先生がブック型標本を考案されたことは有名な話だ。
貴重な資料をお送り頂いたTyさんに感謝。 |
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2013年6月17日(日)
夏の「石の花」 |
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Oaさんの「石の花」で上洛した。今回は「長石」特集。
Oaさんご自慢の見事な長石の多種多様な美晶が多数出品された。
双晶が多いのだが、館長はこの分野が特に弱いので、「これは”バネバッハや”」というような皆さんのハイレベルの結晶談義を横で聞いているだけであった。
館長は一般の標本を見て廻る。今回は大阪府の鉱物は残念ながらないようだ。
その中である標本が目に付いた。館長が初めて聞く名前だ。
ただ、どこに付いているのか判らない。「どこに付いているんですか?」「その辺や」「あぁ、この辺ですか」。これで了解出来るのが大人のコレクターの会話である。
標本の由縁を聞いて興味をもったので、買おうかなと思ったが、第三者に見せるときはこのような会話が出来ないので見送り。このような標本は後で欲しくなるんやろうな。あとで欲しくなる・・・これは館長の病気みたいなものだ。Mtさんに見事に指摘されてしまった。
結局、宮崎県鹿川のバレンチン鉱を購入した。自分で言うのは何だが、意外な選択だ。普通は母岩に平面的に、または晶洞に面してベチャッと付いているのだが、この標本は立体的に透明感ある結晶が立っているのだ。地味ではるが、なかなかの佳品だと思う。
結局、この一点だけ。もう一つ欲しい標本があったが、財布に優しい値段ではなかったので断念。これも後で欲しくなるんやろうな。
本日はその後、大阪へプロ野球の観戦に向かう。
館長の勤務先のグループである某プロ野球球団の試合観戦である。
館長は雨男であるが、もう一つ、館長がその球団の試合を観ると必ず負けるのだ。ヨメによると一回だけサヨナラ勝ちしたそうだが、館長は記憶に無い。
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事実、球場に到着した時は3−2で勝っていたのだが、館長が真剣に観だすと、アッという間に逆転されて3−8になってしまった。
一緒に観戦していたヨメからはボロクソに言われ、ヨメの友人ご夫婦もあきれておられた。
「こらアカンわ!負けや!」負け戦を見ていても面白くないので、席を離れて多数の売店の並ぶ球場内の通路をウロウロ時間を潰す。
なんとその間に1イニングで7点も入れて、10−8で大逆転で勝ってしまった。
「居なくなった途端に逆転や。やっぱり、アンタが来ると”雨”か”負け試合”や!」とヨメが言えば、友人ご夫婦も「スゴイね」といって、館長の「超能力」に妙に感心されていた。
この事実に全くなにも言い返せない館長であった。
まぁ、勝ったからエエか。めざせ!CS(クライマックスシリーズ)!
我がチームが優勝!と言えないところが辛い館長であった。 |
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2013年6月6日(木)〜6月8日(土)
新宿ショーへ・石漬けの三日間 |
東京国際ミネラルフェア(新宿ショー)は7日(金)から始まるのだが、今年は事情があって、前日の搬入日からの参加である。
今回、館長の鉱物趣味の原点である大阪の眞鍋鉱物研究所さんのお手伝いをすることとなったのだ。まぁ、毎年、眞鍋さんのテーブルに店員のような顔をして居るので、テーブルに居る時間が長くなる以外、そんなに変わったことをする訳ではない。
午前中にテーブルの準備を済ませ、午後は「つくばエキスプレス(TX)」でつくば市へ向かう。行き先は国立科学博物館の「筑波研究施設」だ。
約一年前まで新宿にあったのだが、つくば市に移転したのだ。
勿論、館長は初訪問である。
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科博(つくば)の展示スペース |
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新宿ショー会場 |
途中で電車の乗り換えミスもあって、15時半頃ようやく到着。
地学研究部のY先生と情報交換やら、見学をさせて頂いて、夜、再び都内に戻った。 そして、翌7日から新宿ショーがオープンした。毎年思うのだが、平日の有料のショーにも関わらず、お客さんの多さに驚く。
仕事は大丈夫かな?と他人事ながら気にかかる。
斯く言う館長も二日続けて有休を取って来ているので、他人様を心配出来る立場ではないが。
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テーブルの店番の合間に会場を巡る。
先ずは里帰り品の豊富なUSAのK社へ。自然金の標本で有名なK社だが、今回も見事な自然金を多数展示されていた。また、SweetHome鉱山の菱マンも素晴らしい。
日本産鉱物の里帰り標本もガラスケースの一棚分あり、乙女鉱山の見事な日本式双晶が二個鎮座。赤谷の自然砒や尾平のダンブリ石、土呂久の斧石、西沢のマチルダ鉱、田上山の黄玉など往年の名品が展示されていた。 他に京都のO社やK社、ノンプロコーナーなど主に、日本産鉱物を置いているブースを重点的にチェックした。
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ミネラルマーケットはいつもすごい人出だ。 |
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ところで、今回、館長が興味をもったのは話題のロシアのチェリャビンスク隕石だ。「もう出ているのか!」と驚いた。値段も数千円から1万円程度と、まずまず手頃だ。隕石にも少々関心のある(最近、なんと、田上隕鉄を入手した!)館長としては購入を考えたが、今回は見送った。
今回の館長の購入品は大阪府平尾旧坑のクテナス石を一点のみ。
本鉱は既に持っているが、今回は発見者のラベル付きで分析済みの確実な標本だ。
翌8日は午前中、飯田橋のミネラルマーケット会場へ向かう。
開場30分前に着いたが、相変わらずの行列だ。今回は館長お目当ての出品者が出ていなかったこともあって、残念ながら、館長の印象に残る標本とは巡り合えず、標本の購入は無し。 |

新宿ミーティングで盛り上がる
大都会の夜景が素晴らしい |
結局、「青柳鉱物標本」の図録を一冊購入しただけに終わった。
最後の一冊だったようなので、これはラッキー。
会場で金沢から来られた「石の華」店主のMmさんとバッタリ。
丁度居合わせた水晶の専門家であり、市川新松に詳しいKmさんを紹介させて頂いた。市川鉱物研究室についての情報交換を行った。
Mmさんのブログにも書かれているが、是非、北陸・金沢でもミネラルショーを・・・という夢のような話で盛り上がった。 ミネラルマーケットの後、白山のコムロさんにおじゃまして、いろいろな標本を見せて頂いた。 |
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午後には新宿ショーの会場で元同僚のNさんと久しぶりに歓談。新しい職場で活躍されておられるようで一安心。
夕刻からは恒例の「新宿ミーティング」に参加した。
今年は約30名のメンバーが集まった。国立科博名誉研究員のMs先生にも今回からご参加頂いた。また、数名の新規の参加者も居られた。呼び物のオークションには肥前石やチェリャビンスク隕石など多数の標本や文献が出品され、館長も明延鉱山の自然蒼鉛を提供させてもらった。
今年も福岡石の会のUs会長、事務局のHkさんや館長の大師匠にあたるKさん、地質学史の師匠Hさんなど多くの同好と歓談できた。歌舞伎町の飲み屋で僅か5人の石友で始めた集まりが、このように盛大になるとは夢にも思わなかった。
楽しい時間が過ぎるのは早い。お開きとなり、館長は高速バスで関西へと戻った。 |
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2013年5月19日(日)
初夏の美濃路、45年ぶりの金生山へ |
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益富地学会館の観察会に急遽、参加することにした。
その為、申込みが遅れ、二番目のキャンセル待ちとなってしまった。
今回は会員限定であったが、普段は絶対立ち入る事の出来ない「現役」の石灰岩鉱山の見学の為、人気が高く、ほんの数日で満員になったようだ。今回は、まず無理だと半ば諦めた。
ヨメには「アンタは強烈な雨男やから、もし参加したら、みんなに迷惑がかかるし、恨まれるでぇ・・・」と有り難い「忠告」をもらった。
そうや、キャンセルが出なかったら出なかったで、皆さんの為になったと思えば良いのだ。
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・・・と思っていたら、開催日四日前に会館から「キャンセルが出たので、参加できます」との朗報が届いた。
さぁ、これで雨が降ったら何を言われるかわからん。晴天を祈るだけだ。しかし、長期予報は曇りマークと傘マーク。晴天は無理っぽい。
そして、本日が観察会だ。朝4時起きで京都駅へ。いい天気だ。この分やったら、「雨男」は返上できそうや。
さて、今回の館長の目的は45年ぶりの「金生山化石館」の見学だ。
高校生の頃、当館(今の館は昭和60年に建てられたとの事で前の建物)を訪れ、金生山の昼飯(ひるい)地区から出た、立派な黄銅鉱が脳裏に焼きついている。当時の記憶では、東北地方の「鉱山モノ」の黄銅鉱に勝るとも劣らない逸品であった。「どうしても、もう一度、あの黄銅鉱が見たい・・・」。館長の45年来の夢がかなうかもしれない。
一行を乗せたバスは一路、初夏の美濃路へ。関が原を通って、いよいよ大垣に入ると、お馴染みの金生山の姿が目前に現れた。館長が訪れた高校生の頃は山の麓に採石場が見られ、山の形をなしていたが、採掘が進んだ今では、真ん中が抉り取られたようになっており、大きく山容が変わった。
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バスは「金生山化石館」に到着し、早速、見学となった。金生山産の立派な化石が多数陳列されている。
館長がまだ化石を集めていた頃と化石の名前もずいぶん変わっていた。見事なゾンガスビラ(オキナエビス)やナチコプシス、アササキエラ(昔はマーチソニアといった)や巨大なオウム貝など立派な化石のオンパレードである。
館長は早速、目的の黄銅鉱を探す。しかし、見つからない。
黄銅鉱はあるにはあるが、塊状のもので、しかも随分後になっての収蔵品である。館員の方にお聞きしても、そのような立派なものは見たことがないそうだ。金生山では銅を試掘したそうで、簡易な精錬も行ったのであろう、「カラミ」も見つかるそうだ。
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あの立派な黄銅鉱は「幻」だったのか、はたまた館長の想像の中で大きくなったのか、今となっては判らない。
鉱物趣味の大先輩、Hr氏の名言、「結晶は夢の中で成長する」という言葉が思い出される。
鉱物展示としては、かつて鉄を目的に採掘された「赤鉄鉱」や立派な方解石の犬牙状結晶などがあった。特に当地の赤鉄鉱は昔のブック型標本には必ずと言っていいほど、組み込まれていたものだ。
(写真左:赤鉄鉱(左)と黄銅鉱(右))
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金生山化石館を後に、一行は次の目的地である石灰岩鉱山見学へ向かう。
そして、待っていたかのように、到着すると同時に雨が降り出した。
館長の「雨男」を知っている人たちから早速、有り難いお言葉を頂いた。
そう言われてもなぁ・・・。
今回は見学中心の観察会であった為、結局、本日もハンマーは使わずに終わった。今年に入って、まだ一回もハンマーを振るっていない館長であった。 |
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2013年4月27日(土)〜29日(祝
石ふしぎ大発見展・大阪ショー2013 |
本日から三日間、大阪ショーが大阪天満橋のOMMビルで始まった。
今回も館長は会館のスタッフとしてお手伝いすることとなった。
初日のオープン一時間前に行くと、既に長い行列が出来ていた。
その後、行列は更に伸びて、500人以上は並んだと思う。
館長の担当は今まで同様、益富地学会館コーナーだ。
初日の益富コーナーは館長とOhさん、S女史、Hさんの4名の布陣だ。
従来、大阪ショーの益富コーナーでは書籍類と採集・コレクション用具だけを販売していたが、今年から標本の販売もすることとなった。
但し、大阪ショーの標本は会館が販売用に用意した標本(京都ショーは会員の委託品)だ。500円〜1,000円の廉価の標本が多く、皆さん、掘り出し物を探しておられた。
京都ショーのように鉱物ファンが殺到・・・ということにはならなかったが、思っていた以上の売れ行きであった。
隣のイベントコーナーは京都ショーに続いての「石ふしぎイルミネーション」だったが、大阪でも大盛況であった。会場には館長の勤務先からKyさん親子(子供さんが満足されたようで、結局二日間来られた)、Kaさん、Wさんが来場された。
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さて、今回も会場では多数の石人にお会いすることができた。
ネット上でお知り合いになった元K博物館学芸員のOy先生、館長の新聞記事をご覧になって訪ねてきて頂いたTj先生、石川県鉱物同好会でお知り合いになった和歌山のTさんなど。
館長の人脈も更に広がり、たいへん楽しい三日間であった。 |
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さて、館長の標本ウォッチングであるが、いつも日本産鉱物を多く出品されている二社が今回出展されなかったので、少々寂しい感じはした。
会場で館長の眼に止まった標本は鯛生鉱山産銀黒大型展示向き標本、串木野鉱山産濃紅銀鉱美結晶、平瀬鉱山産輝水鉛鉱(単晶であるが、あまり角があたっていない佳品)、花園産長石のバベノ式双晶の群晶(珍しい産地で迫力も十分)、田原産大型の黒水晶、豊栄鉱山のフランケ鉱の良品など。
館長は以下のようなものを入手した。
まず、幻の標本、大阪府青谷産の桜石を入手した。
一般的なホルンフェルス中の雲母化した菫青石の仮晶ではなく、黒雲母岩中の(長石の)斑状変晶といわれるものらしい。あまり見ない産状だ。
見た感じは桜石というよりは菊花石に近い。
この手のものは或る超ベテランコレクターがお持ちで、以前から欲しいな・・・と思っていただけに嬉しい。
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他に福島県産のポリクレースを入手。大阪府産以外の稀元素鉱物は本来、館長の蒐集カテゴリーではないが、超稀産鉱物だけにここで買わないと一生入手出来ないような気がしたので購入。
また、同好の方より大阪府産水晶を二点、大阪府平尾旧坑産の鋭錐石を頂いた。感謝、感謝である。 |
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2013年4月23日(火)〜24日(水)
また、金沢へ |

石川県庁最上階より白山を望む |
14日に続いて、今月二度目の金沢だ。今回は出張である。
23日は営業で金沢市内の企業を二社廻った後、本日最後の予定はK大学での営業である。館長の営業目的の研究室を訪問した後、同僚のお供で別件の用事で他の研究室を訪れることとなった。
同僚に訪問先の研究室の名前を聞いてビックリ!
なんと、その研究室は本邦で初めてダイヤモンドを発見されたMt先生の研究室である。何という偶然か・・・!ありがたや・・・。
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長距離移動の後の商談の連チャンで、かなりお疲れであった館長はこれを聞いて、俄然、元気が出てきた。
研究室を訪れ、早速、発対面のMt先生と名刺交換をさせて頂いた。
ダイヤモンド発見の経緯について貴重なお話しを伺った。
まさか、ご本人から直接聴けるとは思わなかった。 ダイヤモンドを含む玄武岩(厳密に言えば、玄武岩中の苦土橄欖石中の二酸化炭素の小さな泡の中に見つかった)は斜長石を含むたいへん珍しいタイプで、しかも2000万年前の古い岩石で、断層に沿って地表に現れているそうだ。発見者から直接お話しを伺うというたいへん有意義な時間を過ごさせて頂いた。勿論、営業もさせて頂いた。
K大学を後にして、本日の予定も全て終り、金沢市内へ戻る頃にはすっかり暗くなっていた。
今晩の宿泊先へ向かう途中に北陸唯一の鉱物標本店、「石の華」へ寄らせてもらった。暫し、店主のMmさんと鉱物談義を楽しんだ。
本日は、今までちゃんと見たことのなかった「白山」も綺麗に見えた。まさに名前通りの「白山」であった。
翌日は、石川県内の焼却炉メーカーさんに営業で立ち寄った。その会社にはXRDやXRFなどの素晴らしい分析装置が揃っている。
焼却炉内で出来た鉱物を分析するそうであるが、なんと輝石や角閃石、鱗珪石や長石なども出来るそうで、自形結晶を呈することもあるそうだ。鉱物の世界は実に奥が深いな。是非、標本を作ってほしいとお願いした。
その後、富山へ移動し、商談を二件こなして、また金沢へ戻るという強行軍だった。
仕事も順調で、極めて実り多き出張であった。さぁ、週末はいよいよ大阪ショーだ。皆さん、是非ご来場下さい。 |
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2013年4月14日(日)
石川県鉱物同好会総会に出席 |
本日は石川県鉱物同好会の第二回総会。館長は入会後、初めての参加だ。
交通費節約の為、高速バスを利用。金沢に到着した約4時間後にとんぼ返りするという強行スケジュールだった。まぁ、東京の即売会でよくやる弾丸ツアーで、館長にとってはそんなに珍しいことではないが・・・
さて、昨年結成されたばかりの本会では会員数は40人に及ぶとの事。
館長の知る限り北陸初の本格的な鉱物同好会だ。
北陸と言えば、和田維四郎、市川新松、木下亀城、比企忠、若林弥一郎、飯盛里安・・・と鉱物界の偉人を数多く輩出している。
潜在的な趣味人口は多いと思われ、鉱物趣味が発展する素地は十分ある。これからが楽しみだ。
本日の総会では会員の約半数、20名程の会員が集まった。
会員が半数も集まるというのはスゴいと思う。殆どが石川県内の方々だが、遥々和歌山から来られた方も居た。館長はMmさん以外、全て初めてお会いする方々であった。また新たな人脈が拡がり嬉しい。早速、Y会長とK副会長にご挨拶。
事務局のMmさんの司会で総会は粛々と進み、出席者の自己紹介や採集会の場所の選定など活動計画が決められていく。館長も是非参加したい計画もあり、楽しみである。これから北陸に来ることも多くなりそうだ。
その後、会員自慢の標本のお披露目が行われた。館長はコレクションの中から倉谷鉱山の菱マン、尾小屋の黄銅鉱など石川県産鉱物を数点出品した。また、最後に行われた標本無料頒布会では菩提の橙色かかった「算盤玉石」を頂いた。因みに「クジ」で石を選ぶ順番を決めていくのだが、館長は何と8番目だった。クジ運の極めて悪い館長にとって、これは破格の良いクジだ。やはり、初詣の「一番大吉」が効いているのかな?今年は期待して良さそうだ。館長は関西の石という事で、益富地学会館のマークにもなっている大阪府長谷の正長石カルルスバット式双晶など数点を出品させて頂いた。
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本会は比較的鉱物趣味歴の浅い方が多いが、皆さん、たいへん熱心で関心させられた。
皆さんの鉱物に対する熱気とたいへんアットホームな雰囲気の総会で館長も心地よい時間を過ごさせて頂いた。
予定の2時間はアッという間に過ぎた。石川県鉱物同好会の益々の発展を祈念したい。
写真上:熱気溢れる会場。あちらこちらで鉱物談義に花が咲く。
写真中:お披露目標本。会員ご自慢の標本が並ぶ。
写真下:ズラッと並んだ頒布標本。秩父鉱山の車骨鉱や関東クロム鉱山のクロム柘榴石など意外な標本も。勿論、石川県産鉱物は充実。
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2013年4月10日(水)
まちの埋蔵文化人! |
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またまた館長が新聞に登場した。今回は朝日新聞夕刊の「まちの埋蔵文化人」というコーナーだ。
今回も前回の神戸新聞に続いてIさんにたいへんお世話になった。
館長の幼少時代から現在に至るまでの鉱物ライフの一端をご紹介した。
館長の持っている標本は、自慢の一品、尾平鉱山ハジカミのピンク蛍石群晶。
さて、今回も一部を除いて、この件は内緒にしていたが、翌朝には職場で新聞が回覧されていた。
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同僚の感想は石云々よりも、自分の部屋があることに話が集中した。
スペースを取る趣味なので・・・と説明したが、盛んに羨ましがられた。
しかし、館長の夢・・・というか目標はあくまでもプライベートミュージアムである。自分の部屋では満足しないぞ! |
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2013年3月24日(日)
「石の花展」で坂口鉱山の鉱物を入手 |
Oaさんの「石の花展」で上洛した。今回は足尾鉱山の鉱物、近畿地方の鉱物がテーマだ。足尾鉱山はかつて日本三大銅山に数えられたくらいの超有名鉱山であるが、鉱物の持ち出しがたいへん厳しかったそうで、鉱山の知名度ほど鉱物は出回っていない。
今回は足尾鉱山産では藍鉄鉱美晶や櫻井先生お墨付きのメタ藍鉄鉱や燐灰石、方解石群晶などが出品された。
面白いところでは法花寺野のノーブルオパールがあった。かなり微細であったが、珍品には違いない。
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今回、大阪府坂口鉱山の希元素鉱物が出品されたので、館長の眼はそちらに釘付け。オークション品であったフェルグソン石美晶は無事落札。
他にジルコン結晶母岩付き、トロゴム石をゲットした。
このトロゴム石をYs師匠に見て頂くと、テンゲル石を伴っている可能性が高いとの事。これは嬉しい。
他に柏原市青谷産の緑簾石結晶母岩付きを入手。館長は当地の緑簾石は8cmの巨晶を所有しているが、母岩付きも良いものだ。方解石に埋没したもので、あまり見ないタイプではある。本日は収穫も多く、実り多き一日であった。 |
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2013年3月23日(土)
石見銀山を知る |
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だいぶ前の話になるが、夕刊を見ていると気になる文字が飛び込んだ。。世界遺産「石見銀山」だ。某カルチャーセンター主催で、京都と大阪で2回に分けて「特別講座 世界遺産・石見銀山に暮らす」というテーマのセミナーだ。「石見銀山」、「鉱山」、「入場無料」という言葉に惹かれて参加することとした。
一回目は館長の趣味との関連性が薄かったので割愛するが、今日二回目は館長の関心のあるテーマ、「西洋古版図にみる日本の鉱山」というものだった。日本の鉱山は16世紀中頃の航海図に現れ(位置は曖昧)、17世紀に最も充実したとのお話し。ブランクスの日本図には、石見、佐渡、伊豆、但馬、陸奥の五ヶ所が記載されているそうだ。
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前4者は判るが、最後の陸奥はどこかな?東北という事で捉えれば、日本で初めての産金地である黄金追、院内銀山など多数の鉱山が思い浮かぶが・・・。
但し、18世紀に入ると鉱山記載はみえなくなったそうである。
もう一つのテーマは「富三郎日記」で石見銀山の銀山師・富三郎の日記を通して、銀山町の暮らしと文化を解説されたもので、たいへん興味深かった。
偶には、「鉱物」を離れて、鉱山を考えるのもよいものだ。終了後、資料館の方と「福石談義」を楽しんだ。 |
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2013年3月16日(土)
まだ千里丘陵の高師小僧は健在なり |
館長の三十年来の石友、Taさんから興味深い情報がもたらされた。
絶産と思われていた千里丘陵某所の高師小僧がまだ採れるというのである。
これは驚いた。もう宅地開発で絶滅したと思っていたのだ。
本日はTaさんに案内願って現地調査に赴いた。確かに山の至る所に昔のものに比べて小ぶりではあるが多数の高師小僧が見られた。
この地の高師小僧は他の産地に比べて、まるでバームクーヘンのように同心円の各層が綺麗に見える。実に「高師小僧らしい『高師小僧』」だ。
中には球状のものが半分に割れて、見事なバームクーヘン様の断面を見せるものがあった。産地を再発見し、ご案内頂いたTaさんに感謝。
その後もTaさんは北摂の各所で高師小僧の産地を発見されている。
高師小僧観察の後、折角の機会なので、かつての高師小僧の名産地、待兼山へ向かい、三角点に到達した。
写真上:大阪層群の露頭に顔を出した高師小僧。
写真下:待兼山の三角点と館長。遂に待兼山に登頂成功!標高77m。
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2013年3月8日(金)
血は争えんなぁ・・・館長の意外なルーツ |
私事だが、母方の伯母が満90歳で亡くなった。伯父は10年前に亡くなっていたが、館長夫婦の仲人もしていただいた。
今日はその伯母の告別式に参列した。数名の従兄弟も集まった。寂しいことではあるが、Fm君のような鉱物コレクターとして共通の趣味をもっている従兄以外に普段お付き合いの無い従兄弟と顔を合せるのは、このような告別式か法事くらいになってしまった。
さて、館長より一歳年上の母方の従兄Nt君からたいへん興味深い話を聞いた。Nt君は母方の家系を詳細に調べているのだが、母方の祖父(館長が小学3生年頃に亡くなった)は大阪の堺市で色々な事業を行った人であった。
その事業の中で、なんと「粘土の採掘」もあったそうだ。表土を1.5mくらい剥ぐとたいへん良質な粘土層にあたったそうで、それを採掘、加工して製品を作っていたそうだ。場所と深さから大阪層群とは到底考え難く、沖積層であろうが、館長のルーツの中に鉱業?があったとは知らなかった。意外なルーツであった。父方の祖父の遺した水晶など、やはりDNAだな。
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2013年2月28日(木)〜3月1日(金)
東京ビッグサイトにて・・・石との出会いはあるか?! |
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出張で昨年の池袋ショー以来の上京だ。今回は東京ビッグサイトで行われている「国際太陽電池展」の説明員として参加した。
「スマートエネルギーWeek2013」という催しだが、太陽電池や二次電池、風力発電など関連する大型の展示会が八つも集まって巨大な展示会を形成している。二日間ほぼ立ちっぱなしで疲れたが、そんな中でもやはり石との出会いはあった。
会場で偶々、仕事の関係で見学に来ていた関東の鉱物同好のWkさんとバッタリ。石談に華を咲かせたかったが、お互い仕事で忙しく、仕事上の情報交換を少々。
ブースの対応の合間に会場を見て回ると、「福島県石川町」のブースがあったので覗いてみた。石川町といえば岐阜県苗木、滋賀県田上山と並ぶ、ご存知日本三大鉱物の産地「福島県石川山」を有する町である。館長も訪問したことがある。鉱物の巨大さでは日本一だろう。
今回は同町の企業誘致がテーマのブースであったが、町を紹介するパンフレットの中にちゃんとペグマタイト鉱物の記述や写真があった。
これは嬉しい。しかも「石川の『鉱物と岩石』」の冊子も置かれていたので一冊頂戴した。
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ご担当者と名刺交換させて頂いたが、館長が石川町の鉱物の話を持ち出したので、たいへんビックリされていた。太陽電池の展示会で鉱物の話をする客はそう居らんでしょうな。地元の著名な鉱物研究家Heさんを知っていたことも更に驚かれたようだ。このように色々な場で「石川の鉱物」を広くアピールして頂くことは鉱物趣味家としてはたいへん嬉しいことだ。
鉱物コレクターとしては石川山産鉱物の実物を置いてほしかったがちょっと無理かな・・・。しかし、太陽電池⇒シリコン⇒珪石・石英⇒石川のペグマタイト鉱物と関連付けることも出来るのだがなぁ。ちょっと強引かな。
またブースの一角に石川町のキャラクター「キララちゃん」が置いてあった。(写真上)アメジストをモチーフとしたもので、日本の「ゆるキャラ」数多あるなかで、鉱物を題材にしたものは珍しいと思う。
「ひこにゃん」や「バリィさん」のように全国区で活躍できるよう期待したい。 |
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2013年2月20日(水)
リチオフォル鉱 |
ネットオークションで栃木県馬坂のリチオフォル鉱を入手した。
。所謂「しのぶ石」を構成するもので、「知る人ぞ知る」という標本だ。
最近、諸般の事情により標本を極力増やさないようにしている館長だが、この標本は昔から欲しかったし、値段も安かった(誰も入札せず、関心は低いようだ)ので、落札した。
実は当地の標本は、ある鉱物趣味の先輩から頂くことになっていたのだが、いつの間にかその話は立ち消えになっていたのだ。
「惜しいことをしたなぁ・・・」と常々思っていただけに、長年の懸案が一つクリアした気持ちだ。
この標本は同好の話にもまず出ないし、即売や博物館でもまず見ることはなかったので、ある意味、珍品であろう。極めて地味な標本ではあるが、館長はこのような標本にも魅力を感じるのだ。
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2013年2月17日(日)
石ふしぎゼミ |
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久々の「石ふしぎゼミ」で益富地学会館へ行った。本日は大入り満員の盛況であった。
館長はこのゼミには殆ど参加しているが、恐らく過去最多の参加人数であろう。しかも、今回は加藤昭先生が遠路東京から来られお話頂いた。
博物館の見学記や地学見学ガイドや懐かしい話やビスマスの結晶を作る実験なども行われ、たいへん盛り沢山の内容た。
その中でも特に館長の関心が高かったのがKyさんのお話しだった。
「ペグマタイト放浪記」という演題であったが、今となっては貴重な稼行中の石切り場や晶洞の写真を多数見ることができた。しかも随分懐かしい顔が映っていた。
それと今日はたいへん嬉しいことがあった。コレクターの大先輩から、大阪府産世界新鉱物の「箕面石」を頂戴した。
大阪府では同じ平尾旧坑から産した「大阪石」に次ぐ、大阪府産世界新鉱物の二例目であるが、希少性は「大阪石」より上だ。
入手は極めて困難と思っていただけに予期せぬプレゼントに大喜びの館長であった。大先輩に感謝。
また、分析を依頼していた大阪層群で採集した白色鉱物の正体が判明。
館長予想の苦土明礬ではなく、毛礬、即ち「アルノーゲン」であった。
予想は外れたが、いずれにせよ「大阪府初産」である。
今日一日で「箕面石」と併せて、大阪府産鉱物が二種増加した。
また、館長は大昔?東京にあった有名標本店で購入した生野鉱山産の標本を持参した。元々のラベルには「濃紅銀鉱と黄粉銀鉱」と書かれていた。
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この二種の組み合わせには当初から疑問があったし、濃紅銀鉱のように黒っぽくなっておらず、「ルビーシルバー」という言葉がピッタリの標本であった。そこで、今回チェックしてもらうと淡紅銀鉱との事。
結晶は小さいが、邦産淡紅銀鉱としては破格の見事さだし、濃紅銀鉱に比べてかなり稀産であることは言うまでもない。
しかし、これで生野鉱山の濃紅銀鉱の結晶標本が無くなった。
実は以前持っていたのだが、この標本を入手したので手放していたのだった。少々悔やまれるが、気を取り直してまた探そう。 |
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2013年2月10日(日)
大阪石友会室内例会 |
諸般の事情により昨年の納会が中止となったので、久々の大阪石友会の行事だ。本日は好天に恵まれ、会場の自然史博物館のある長居公園では駅伝大会も行われるなど多くの人で賑わっていた。
例会には15名の会員が参加し、館長も含め数名が近況報告など行った。館長は「高師小僧」について補足的にお話しさせて頂いたが、Ftさんが見事な大阪府産の高師小僧(現在は産地消滅で絶産)を披露された。
懸案の次回の野外例会地もなんとか決まった。最近は採集も逆風に晒され、なかなかまとまった人数で行ける場所が無い。
今回決まった場所は館長の石友Taさんご推薦の場所で、なかなか面白そう。ヨメに許可を得ねば・・・。
お楽しみの「万華鏡配布」は今回も多くの方々から提供があった。館長も少し協力させて頂いた。
今回、皆さんの目を引いたのはYさんご提供の兵庫県S鉱山のホタル石だ。
館長も初めて聞いた鉱山であったが、ホタル石を目的に稼行されたとの事。自形はあまり示さないが、綺麗な緑色のものがあった。
例会終了後は自然史博物館で行われている特別展「モンゴル恐竜化石展」を見学。(写真右)
実物恐竜標本の迫力に圧倒される。館長は思わず、映画「ナイトミュージアム」を思い出した。
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2013年2月2日(土)
大正五年のマンガン鉱山資料 |
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館長の手許に100年近く前の大正時代のマンガン鉱山の資料がある。
「丹波マンガン」で知られる京都府丹波(京都府中西部、亀岡市、南丹市、船井郡)地方の某マンガン鉱山の資料で、鉱区図、鉱区の申請書から日用品の請求書まで種々雑多な資料が恐らく100点以上収まった籐?の容器だ。
今日は、それを益富地学会館に持参し、丹波のマンガン鉱山を知り尽くしたTmさん、Mtさんの御両名にご覧頂いた。
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流石、鉱区図を見ただけで、坑口の凡その位置まで特定された。現地に行かれるとの事で成果が楽しみだが、二酸化マンガンを採掘していたようだ。鉱夫3名、手子3名のたいへん規模の小さな鉱山で、ひょっとして試掘で終わったのかもしれない。
資料の中には鉱夫名簿もあって文久生まれの人も登録されていた。
文久は1861年から1863年で、大正5年(1916年)当時では凡そ50代前半となる。ベテラン鉱夫であったのだろう。
とにかくたいへん貴重な資料であるが、ちょっと館長には荷が重い資料ではある。
それと先日の大阪層群から採集した標本をIt研究員に見て頂いた。やはり苦土明礬の可能性が高いとの事。分析結果を待って確定したいが、珍しいものではなさそう。しかし、仮に苦土明礬であっても大阪府初産となる。結果を楽しみにしよう。
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2013年1月27日(日)
少路(大阪府豊中市)の大阪層群露頭へ |
大阪層群は宅地開発や都市化で観察出来る所が極めて少なくなった。
その数少ない観察出来る場所の一つが大阪・千里にある「少路」(しょうじ)という場所の露頭だ。しかしたいへん残念なことに、この貴重な露頭も早晩、消える運命にあるそうだ。
上町断層に続くのが仏念寺山断層であるが、大昔、この断層によって本来は水平な地層がここのように縦になったというから凄い。
本日はその見納めとなるかもしれない露頭見学に行った。
主催は吹田地学会で、案内役はHt先生だ。この露頭は文献や写真では見たことがあったが、実物は初めて。まだ大阪の、しかも住宅地の中にこんな立派な露頭が残っていることが驚きだ。
ここには海成粘土層Ma2とその中の「山田火山灰層」、淡水粘土層、クロスラミナなどが観察出来る。今日は地主の方のご厚意で普段は閉じられているフェンスの中に入って、直接観察する事が出来た。
Ht先生の解説を聞きながら、一通り露頭を観察した後、館長は”本業”の鉱物探しだ。今まで「硫黄」と言われてきた鉄明礬石様鉱物の他に粘土の中に白色の微細な結晶集合体を見つけた。大阪層群中では初めて見た鉱物だ。何かな?
京都府下の大阪層群中からも見つかった苦土明礬(ピッケリング石)かな?とも思ったが、ちょっと違うような・・・?。楽しみが一つ出来た。
帰りは千里中央駅付近まで歩いて、オーソコーツァイトを産する礫層の露頭まで足を伸ばした。かなり小さいものだが、黄色系の綺麗な玉髄礫を数個、拾う事が出来た。 |
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2013年1月20日(日)
新春交流会へ |
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本日は新春恒例、益富地学会館の新春交流会。館長は今回、友人のTyさんが即売会に出品されるので、その応援を買ってでた。我がブースが忙しく、他の即売を見る時間は少なかったが、それでも今回唯一、長垂山の本邦新産鉱物である「ナミビア石」を購入した。
その外観から従来、燐銅ウラン石などと言われてきたものだが、晴れて新産鉱物となった。そういえば、同じ長垂山で二酸化マンガンと言われてきた真っ黒な塊が新産鉱物「トリプル石」と判明したり、それを見抜かれた眼力は「お見事!」の一言だ。
今回の購入はこれ一点だけだったが、他に珍しい「アイダ鉱」があった。
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一瞬心が動いたが、顕微鏡的に入っているものらしく、肉眼では見えない。ただ、出所は某著名鉱物学者(故人)でラベルの信頼性は極めて高い。今回は見送ったが、後で欲しくなるんやろなぁ。
他に新鉱物の「伊勢鉱」もあったそうだが、館長は見ることができなかった。
会場の一角に、新鉱物、新産鉱物を展示しているコーナーがあり、館長垂涎の大阪府産新鉱物の「箕面石」が展示されていた。「大阪石」はすんなり手に入ったが、「箕面石」は肉眼的な区別が殆ど不可能との事でかなり手ごわそう。でも欲しい・・・。即売は13:00で終了。午後は加藤昭、松原聡両先生の講演、ItさんAmさんによる明延鉱山と秩父鉱山の巡検報告が行われ、予定通り滞りなく終了した。会には関西圏だけでなく、名古屋や九州、関東のメンバーも集まった。
交流会終了後、みやこめっせ内のレストランで参加者による懇親会が行われた。バイキング形式のパーティーなので、食べるのに忙しかった。館長は翌日、早朝の会議の為、ちょっと早目に失礼した。 |
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2013年1月16日(水)
悠々私的 |
関西圏以外の方には馴染みが薄いかもしれないが、神戸新聞・夕刊に館長を取り上げて頂いた。「悠々私的」というコーナーがあり、兵庫県に縁のある企業人の趣味にスポットをあてるものである。
今回縁あって館長が登場した次第である。
カラー写真で大きく取り上げてもらった。取材は昨年の暮であったが、記者の方が拙宅に来られ、石を見ながら取材や写真撮影を行った。色々質問を受けたが、今回に限らず、いつも答えに困るのが、石集めを始めたキッカケである。とにかく小学校低学年からやっているので、自分でもなぜ始めたのかよく判らない。少々変わった子供であったのは間違いないが・・・。
早速、ヨメの元にはヨメのお友達数人からお祝い?メールが届いたようだ。
館長も会社で声をかけられた。やはりメディアの力はすごいな。
貴重な紙面を割いて頂いた神戸新聞社さん、記者のTyさん、仲介の労を取っていただいたItさんに感謝、感謝。
「悠々私的」の次は「悠々自適」と行きたいところだが道は遠い。
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2013年1月12日(土)
初夢?
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話は遡るが、昨年12月の「石の花」の折、ある標本を持参した。蛭川村の標本であるので、この産地を熟知したOaさんやItさんにチェックしてもらおうと思った次第。
この標本は4cmほどの長石の結晶表面に微細な淡褐色の結晶が蛍石などを伴って散在している。
ラベルに書かれた名称は「ヘルデル石」CaBe(PO4)F。親戚の水酸ヘルデル石(CaBe(PO4)(OH))は本邦でも茨城県雪入で僅かながら産出したが、ヘルデル石は未だ記載が無い。
この標本はかなり昔に某有名標本店で購入したものだが、ラベル通りであればたいへんな珍品であろう。特に蛍石を伴っている点がたいへん気になる。結局、X線での判定となったが、結果は残念ながら、くさび石(チタン石)であった。
老舗標本店が、このような珍しい名前を書く以上、なんらかの根拠はあるのであろうが、今となっては判らない。
ひょっとして、全く別の部分に付いているのかもしれないが、本邦新産鉱物は夢と終わった。
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2013年1月1日(火・祝)
あけましておめでとうございます!
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皆様、あけましておめでとうございます。
旧年中は「鑛物趣味の博物館」をご愛顧頂き、また館長個人も多くの石友、同好の方々にたいへんお世話になりました。
厚く御礼申し上げます。
館長は昨年遂に還暦を迎え、満60歳となりました。勤務先も定年再雇用となりましたが、収入の激減と反比例するかのように以前にも増して多忙となりました。今年も「石」に癒される日が続きそうです。
さて、昨年よりコレクションの整理を始めております。別に鉱物コレクターを卒業するわけではありません。
私の置かれた環境、体力、知力に合わせて、約3,500点のコレクションを1,000点前後にセレクトするというものです。
これを今年度の最大の目標とし、その他、ライフワークの大阪府産鉱物のまとめ、大阪石友会50周年記念事業、いつになるか判りませんが、プライベートミュージアムの推進など、行うべきことは山ほどあって、仕事共々多忙な一年になりそうです。
そして、これからも「鑛物趣味の博物館」共々鉱物趣味の普及に微力ではありますが邁進して参ります。
何卒宜しくお願い申し上げます。
最後になりましたが、石友の皆様、石を愛する同好・同志の皆様、「鑛物趣味の博物館」のお客様、そしてそのご家族、関係者の方々のご健康、ご多幸、鉱物趣味の益々の発展、そして石を愛する皆様の「石運」を心からお祈り申し上げます。 |
館長敬白 |
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